イラストを描く工程の話

この記事は,みなみん(@37min_ ) 主催の37minアドカレの12/19の記事になります

テーマは「2023はじめて」です

はじめに

本格的に着手したのが2022年からなので,「2023はじめて」というテーマにしてはやや期間が長いのですが,長くても良いとのことで「イラストの描き方」について書きます!

大学院を卒業し就職し社会人として生活を始め,大学生活と比べて目に見える成果を得る機会が少なくなっており, そこで「中途半端になってたイラスト制作をちゃんとやりたいな~~~!」と思って始めたのがきっかけになります

イラストの描き方

今回は最近描いたイラストをもとに私のイラストの描き方を順に書いていきたいと思います.ひょっとしたら一般のイラスト制作と違いがあるかもしれません!

構想を練る

イラストを制作する前にどういうイラストを描くかの構想を考練ります. この段階で描くキャラクター,場所,時間帯などの構想も同時に固めます

今回のイラストでは以下のように決めました

資料を集める

イラストを描く上で一番大事と言っても過言ではない資料集めです.ここで全て集めるわけではなく,必要なものは都度集めます(ここでは一部抜粋しています)

公式の衣装
公式アニメのキャプチャ(背景の資料)

ラフ

ラフは,イラストの完成図の大まかなイメージを形にしたものです. ラフをどこまで細かく描くかは諸説あるのですが,私は全体のイメージがつくように線,色,影が大まかにつけられるように描きます. この工程はなるべく細かくやるとこれ以降の工程が楽になるので時間を描けて行います

ラフ

今回のラフでは,ひとまず顔は細かく描いてキャラの他のパーツは色と影まで,背景は線のみでイメージする形にしました

線画

線画とは,イラストのうち,線だけで書いたもののことを言います.イメージとしては,塗り絵の塗る前の線だけの状態が違いと思います

線画の役割は,パーツ同士の境界線の役割があるので,そこを意識して線を引きます 強い影やパーツ同士の前後感などの表現を強調するために線画の一部を太くしたり,補足したりします

線画

ベタ塗り

ベタ塗りとは,線画の線の中を単一の色で塗っていくことです

ベースとなる色を選んで塗りますが,この色は後々調整することが多いです

ベタ塗り

影塗り

1影

1影とは,影の中で基本の大きな影になります

1影

2影

2影とは,1影より更に濃い影になります.線画と似た役割を持ち,強い影やパーツ同士の前後感を表現するために使われます

2影

ハイライト

ハイライトは光が物体に当たったときの表現になります

ハイライト

仕上げ

上記以外に細かな作業を行います

  • 1影より弱い影を細かく入れる
  • 影の中で色の変化を入れる
  • 反射光を入れる

仕上げ

完成

背景を描いて完成です

完成

感想

今回の全工程でかかった時間は19時間くらいでした.一番時間がかかったのはラフ工程で10時間ほどで,この工程が一番しんどいです.ラフ工程は時間がかかる上に良いラフが完成しないと次に進めず,時間をかけても良いラフが生まれるとは限らないのでそこがかなり険しいです

それ以降の工程はどんどんイラストが完成していくので結構楽しいです.特に眼を塗っているときが一番楽しいですね

このイラストはコミックマーケット103で頒布する合同誌に掲載するものです(宣伝)もし興味があればどうぞ!

メロンブックス商品ページ

イラストを1年間真剣にやってみた

こんにちは.てりたまといいます.

 

今回はイラストを約1年間真剣にやってきたので,どんな感じでやってきたのかを文章で残します.

元々絵は惰性で5年ほどやっており,描いたり描かなかったりを続けていました.社会人になったのを機に「このまま中途半端なまま絵を描き続けるのは嫌だな」と思うようになり,真面目に取り組むことにしました.

1年間のイラストの変化


始める前に決めたこと

  • イラストで何をしたいか,何をできるようになりたいか
  • 1年後に目標とする着地点
  • そのためのロードマップ

始める前にひとまず上記3つは決めました.

 

イラストで何をしたいか,何をできるようになりたいか

  • 自分の感じた気持ちをイラストで表現して見た人に伝えたい」

アニメやゲームで色んな感情が生まれたとき,その感情をイラストで表現できたら良いなと前々から思っていたので,ここを目標と置きました.

 

着地点を決める

  • 目標:下記制限を満たしながらアカウント開設から1年後にフォロワー1万人
  • 制限:「自分の感じた気持ちをイラストで表現して見た人に伝えたい」という方向で絵を描き,その上達に繋がる学習を続ける(要はいいねやフォローを稼ぐことに最適化した絵を描かない)

 

やりたいことが決まったので,「自分の感じた気持ちをイラストで表現して見た人に伝えたい」がどれくらい達成できたかを計る定量的な着地点を設定する必要があります.

正直な話,イラストで定量的な評価をするのは非常に難しいです.なので,一定の制限を設けてツイッターフォロワー数定量評価の基準としました.

フォロワー数は「あなたの絵を見たい」と思ってくれる人の数であり,そういう魅力的な絵を描けているという点で表現したい内容が伝わっている人の数と考えたからです.

 

ロードマップを定める

  • 1~4ヶ月目:ツイートやイラストを上げてフォロワーを1000人くらいにし,絵描きとしてある程度信頼できそうなツイッターアカウントにする
  • 5~7ヶ月目:イラスト上達に貪欲な人たちを集めたコミュニティを作り,絵を効率的に上達する環境を作る
  • 8~12ヶ月目:コミュニティを上達のために議論ができる心理的安全性の高い場とし,効率的に上達し,フォロワー数を一気に増やす

「自分の感じた気持ちをイラストで表現して見た人に伝えたい」を行うために足りていないのは,伝えたいことをイラストにする構成力と,その構成を実現するための画力でした.

練習法に関しては「絵をよく観察して全力で本番絵を描き続ける」という方法が最高の効率であると様々な場所で言われているためそれを採用しました(さいとうなおき先生などがわかりやすく動画にしています)

練習法は決まっていますが,練習を効率化するために同じようなモチベーションを持った絵描き仲間が必要だと考えたので,そういう仲間が集まるコミュニティを作ることをロードマップに組み込みました.

 

 

 

実際の進行とイラスト

1枚目

 

2枚目

 

3枚目

 

4枚目

 

5枚目

 

6枚目(初1000いいね

 

7枚目(500フォロワー達成)

 

8枚目

 

9枚目(1000フォロワー達成)

 

8/21 discordサーバー「イラスト修行場」作成.隔週でイラスト検討会を開催

 

10枚目(初1万いいね2000フォロワー達成)

 

11枚目

 

12枚目

 

13枚目(3000フォロワー達成)

 

14枚目(2回目の1万いいね

 

15枚目

 

16枚目

 

17枚目

 

18枚目(4000フォロワー達成)

 

19枚目

 

20枚目

 

21枚目

 

1年間を終えてみての振り返り

目標の1万フォロワーには全然届かず,ほぼ半分の5000フォロワー弱だった

  • 9,10,11,12月が仕事が忙しく,あまりイラストに時間を取れなかった
  • イラストの拡散やいいねと比べてフォロワーの伸びる速度は意外と遅い

 イラストコミュニティは上手く作れた.同じような志の人が集まり良い環境を作れた

  • 心理的安全性が高く,イラストを良くするための議論が出来ている
    • イラスト検討会は毎週開催していて,4/17現在で今まで25回開催した
  • 上達法やツールなどの情報共有もできてて良い
  • メンバーにもすごい勢いで成長している人結構いて嬉しい.やる気になる

 イラストを上手に描くことの難しさを知った

  • イラストを上手に描くのは本当に難しい.ただ惰性で描いていたときには感じられなかった表現を今見るとたくさん発見できる
  • うまいイラストレーターがどれだけ上手いかわかった

いいね数

  • 1万いいねは2回.5000いいね以上は4回だった
    • いいね数は手応えと大体同じ. SNSで伸びる伸びないは,運もあるが基本的に(見た人に表現したいことがちゃんと伝わる絵を良い絵と定義して)「良い絵は伸びる,悪い絵は伸びない」だと思った
    • 1万いいねのイラストを再掲すると大抵4000~5000いいねくらいいく.良い絵は何度でも伸びる
  • ツイッターというイラスト発表の場とその評価と向き合うことで表現と創作について考えることができた
    • 誰かに見せることを想定してるなら見る側のことも考えないといけない
    • 今までは独りよがりのイラストばかり作ってきたなあと実感した

 

イラストを1年真剣にやって得たものはたくさんあり,1年という期間で目標立ててやってこれたのはかなり良かったと思いました.

これからもいい感じに頑張っていこうと思ってます(おわり)

ツイッター転職記

ツイッター転職記

こんにちは. 以前にツイッターを用いた転職を試み,先日無事転職することが出来ました. この手の記事を見かけなかったので,私のツイッター転職の流れ,転職活動を通して感じたツイッター転職のメリットを文章で残しておきます.

転職のツイート

転職の経緯

就活時は大学院で研究生活を行っていましたが,以下の理由で理想としている企業像の会社へ就職が出来ませんでした.

  • 私の研究室は,私が一人目の学生で,先輩や同期が居なくて就活の情報収集が上手く出来なかった.

  • コロナ禍での就職活動で,合同説明会などの対面での就職イベントなどにほとんど参加できなかった.

  • 研究を頑張りすぎて就活に割く時間や労力がなかった.

転職を決意してから転職の方法について模索したのですが,自分一人で企業を探すより,SNS で多くの情報に触れる方が良い転職が出来ると考え,ツイッターを用いた転職を行うことにしました.

転職のツイート

ツイッターでの転職者は何人か先駆者を知っていたため,その人を参考にツイート内容やポートフォリオを考え,良くしていただいてるエンジニアの先輩に添削してもらいました. 書き初めから公開まで 2 週間ほどかかり,公開時にはものすごく緊張しました.

ツイート内容で気をつけたのは以下の点です.

  • 簡単なプロフィール
  • アピール出来る業績
  • ポジティブな内容を中心に
  • 職種や希望年収を具体的に
  • 多くの人に見て貰える(RT や人へ紹介をして貰える)ような内容に

これらの内容を 2 ツイートにまとめツイートしました.

ツイート後の反響と転職活動

この転職ツイートは幸いにもたくさんの人に拡散してをいただきくことができ,多くの人から声をかけて貰え,このツイートの翌日から面談をセットしてもらいました.

最終的に 30 件以上の面談してもらうことになったのですが,それらの面談では希望する職種や会社はもちろん,それ以外のお誘いも多かったことに驚きました. 例えば,私はソフトウェアエンジニア/C 向けサービス開発を希望していましたが,データサイエンティストや,B 向けサービス開発のお誘いも多くありました.

様々なお話の機会があることで,私の希望する職種についてもう一度深く見つめ直すことになりました. このような経緯で半年ほど私自身の希望について考え,選考に進む企業を選びました. この先は普通に面接を受けただけなので割愛します.最終的に 5 社受け,3 社から内定を頂き,その内から選ばせていただきました.

ツイッター転職をしてみて

ツイッターでの転職活動をしてみて,感じたメリットは大きくわけて 2 つです.

  • ツイッターでの転職は想定外のところからも声がかかる

    先ほども書いた内容ではあるのですが,ソフトウェアエンジニア/C 向けサービス開発を希望としても,実際にはこの条件以外の声も多くかかりました.「この人材(能力)ならこのポジションいけそう」という感じで声をかける企業も多いのかもしれません. 特に私の研究業績である離散最適化分野がそのまま生きるような職の紹介もしていただき,自分で調べることでは辿り着けなさそうな企業や人とお話することも出来ました.これは大きなメリットだと感じます.

  • フォロワーから色んな意見を聞ける

    就職,転職時にはあるあるだと思うのですが,その職と自分が合ってるかどうかや,その会社でやりたいことが出来るかなど,分からないことが多いと思います.実際にその会社の採用担当の方に聞くのもなかなか難しいような内容や,そもそもお互いの認識のずれにより正しく状況が共有できない場合も多いです.

    私は実際にフォロワーに受けようと思ってる会社や職種について意見を聞く機会が多くありました.これは,転職することや悩んでいることを公にすることで「何かあれば話を聞きます」と多くのフォロワーに声をかけて貰えたことが大きいです.実際に転職を考えてる会社で働いている人や受ける職種で働いている人から話を聞くことが出来て,転職の方針に大きく関わりました.

感想

私は,ツイッターによる転職活動を試み,そのメリットを享受できて良い転職活動を行うことができました. 自分から会社を探すのではなく,ツイッター上で会社側から声をかけていただくという方法は私に非常にマッチしていました. 会社側から人材をスカウトするタイプの求人サイトの存在は認知していますが,ツイッターという日常生活と密接に絡み合うツール上なので,共通フォローからその人の様子がだいぶ分かったり,逆に採用側からも私のつぶやきや,共通フォローなどから色々と感じてもらう場面が多く,相互理解が格段に速かったと感じました.

ツイッター転職,メリットはたくさんあるので興味のある方は挑戦されてはいかがでしょうか.

近況報告202008

だいぶ時間が空いてしまいましたが,研究と就活が落ち着き,報告できる形になったので報告させていただきます.

 

研究・卒業

 先日中間発表が終わり,卒業できる見込みが立ちました.私の研究分野は理論系なため,成果が出るときはほんの少しの思いつきで出たり,逆にどれだけ努力しても成果にならなかったりします(この方法では上手くいかなさそうということはは分かります).今年度(修士2年)になっても成果が出ずにかなり焦っていたのですが,運良く未解決の問題を解くことが出来たため,それを成果として論文を書き上げることが可能そうです.

 研究は面白く,指導教員の先生とも相性がよく(と,私は感じています),少人数ですが,良い修士生活を送れているものと自負しています.

 

就活・就職

 就職活動は2月の後半から本格的に動き出し,5月に終了しました.いわゆる学歴を使った就活はしませんでした.また,一般の就活にかける時間と比べてだいぶ短く,選考も2社に絞り,第一志望の企業に内定をいただきました.就職先は,(名のある大企業と比べると)小さめのITベンチャー企業でwebやアプリの開発をします.

 

大学生活・サークル

 大学院に入ってから2つのサークルに入って他の学生と交流してきました.作曲サークルと麻雀サークルです.麻雀サークルの方では,色々なめぐり合わせがあり,現在代表として活動しています.色んな学年の人が在籍していて,後輩とも仲良くワイワイやっています(私がそう思ってるだけだったら悲しいけど).ただ,今年度になってからはコロナにより活動自粛をしていて思うように動けていません.私が在籍している間に活動再開したいなあ……

 

趣味

長らくやってみたかった同人活動を始めました.2019年は同人CDを2枚,イラスト本を1冊,麻雀戦術書を1冊書きました.色々な人に教えてもらいつつ手探りで創作活動をするのはとても楽しかったです.就職してもこの活動は続けていきたいと思っています.最近はイラストを描くことに力を入れていて努力しています.イラスト研究会に入っていればよかったかな……?(まだ間に合うか……?)

↓出した本やCDたち

tritama.booth.pm

 

こんな感じで,長かった学生生活は終わり,来年度から社会に放たれる予定です.思えば,大学入学前では全然想像できなかった大学生活を送りました.こんなに大変な生活になるとは思っていませんでしたし,こんなに人からの気持ちに心を動かされ助けられた大学生活を送れるとは思っていませんでした.つらいこともたくさんありましたが,応援,支援やアドバイスをくれた方々のおかげで楽しく唯一無二な大学生活となりました.本当にありがとうございます.

 

 

 

t-ritama.hatenablog.com

 

新制度は身の丈に合うかだけが問題なのか?

最近,世間をにぎわせている話題がある.

www.j-cast.com

 

これに対して,特に受験費用に関するものについて,私の見解を書きたいと思う.

私は,過去に親から勘当を受けて経済的な困窮状態に陥りながら大学の休学を決意した経験がある(後述の毒親は下記ブログに登場する当時の私の親を想定している).

t-ritama.hatenablog.com

 

私は,新制度の報道を見て,この制度では,経済的な格差による身の丈以外にも問題があると感じた.

  • 受験費用減額の制度

新制度の受験のシステムのひどさや,文科相が受験生の反感を買う発言をしていることは置いておき,受験費用の制度について考えたい.

「経済的に困難な家庭につきましては、試験の実施団体に受験料の軽減をお願いしています。TOEFLは、すでにこうした家庭に対し、受験料の15%を減額することを発表しており、他の団体も検討していると聞いています。子供たちに教育の機会を等しく得られるようにするのが国の立場です」 

 経済的な困窮者に対する対策である.この「経済的な困窮な家庭」とはどのような家庭をさし,それはどのように調査するのだろう?

この「経済的に困窮な家庭」の判断をするにあたって,私が一番容易に想像できたのは大学の授業料免除だ.

東京大学における授業料免除の条件には以下のような記述がある.

経済的理由等により、授業料等の納入が困難であり、かつ学業優秀と認められる場合には、選考のうえ、授業料等が免除または徴収が猶予される制度があります。

 

 この授業料免除の制度は確かに経済的に授業料納付が困難な学生に割り当てられるものであるが,この制度を通過するのは容易ではない.

書類が非常に煩雑であり,大量の証明書を用意しなくてはならない.私が授業料免除の申請をした際,事前にたくさんのメールでのやりとりを重ね,実に10回近く窓口に足を運び,授業料免除の申請書をそろえた.これが非常に時間的にも精神的にもひどく疲弊するものであった.

これを高校生が一人でこなすのは非常に困難である.これを実行してくれる子供に協力的な親の存在を暗に仮定していることは間違いないだろう.もし,親がそういう子供に協力的な親ではなかった場合はどうなるだろう.

ここで,受験費用減額制度の本質を考える必要が出てくる.家庭が裕福で,親が毒親だった場合,つまり,制度として貧困な家庭には該当しないが,親が意志を持って子供に受験費用を出さないパターンである.この場合は,この制度ではその受験生を救うことはできない.

なぜなら,この制度は「本来判断すべきは受験生の貧困であるのに,親の貧困さしか見ていない」からである.親と子供は対等ではなく,親は子供の一切の生殺与奪を握っているためである.親の悪意一つで子供の受験は終わる.今までは,それが一度の受験費用の捻出(と,こっそり抜け出して試験を受けに行くこと)だけで済んでいたものが,年二回の複数回にわたる試験を受けなければその資格が得られない状態になっている.その道はさらに険しく難しいものとなるだろう.

 

 

萩生田光一文部科学相は身の丈発言の謝罪として「どのような環境下の受験生でも自分の力を最大限発揮できるよう、自分の都合に合わせ適切な機会をとらえて全力で頑張ってもらいたいという思いだった」と発言したとのことであるが,もし,結局このような救済制度から零れ落ちる高校生がいるようでは,受験生全員が自分の力を最大限発揮できるとは言えない.

新体制の試験的な不備も大きく指摘されている中で,このような経済格差や親にさらに強く依存する制度を予感させられて,画一的に考えられた穴だらけの制度のまま新しい大学受験が始まるように感じられる.そうならないように新制度や救済処置は慎重に検討してから導入してほしい.本当に頼みます.

 

twitter.com

 

近況報告【2019.04】

 

こんにちは.

大学院生活も一か月が過ぎ,当初の予定にあった近況報告を月1でやっていきます.2019年4月を振り返ろうと思います.

t-ritama.hatenablog.com

 この近況報告は上記記事からいただいた支援に対して「いただいた支援を元に大学院生活をちゃんと遅れています」という報告を兼ねています.たくさんの支援本当にありがとうございます.

 

 

 

学生証をもらいました.

 

その前後,奨学金の書類と授業料免除の申請書の作成に勤しみました.非常に難易度が高く,申請書を作成するまで,何度も大学に出向き,大変でしたがなんとか申請してきました.

 

2019前期が始まりましたが,予想外の状況になりました.端的に言ってしまうと孤独です.私は研究内容が魅力的であった今年発足の研究室に入りました.よって,研究室には先輩がいない状況でした(分野的に先輩がいなくても十分に研究できるとは思います).それに加えて駒場キャンパスは基本的に前期教養(学部1年~2年夏)のためのキャンパスであり,近い研究をしている大学院生も同じキャンパスにはいません.運悪く,同じ研究室を志望していた方は院試で落ちてしまったようで,同期は私一人の状況になりました.また,院生室はほかの研究室の方を含めた7人部屋ですが,なかなか院生室でほかの人と会うことが少なく,大学生活が始まり,講義を受けるも研究するもほぼ一人という状況になりました.これは学部時代にはなかった状況であり,凄まじい孤独感を不安感を感じました.

今まで,「自分は一人で過ごすのは好き」と思っていましたが,実際には「普段友達と過ごしていたので,たまになる一人も楽しい」という状態だったようです.研究も始まったので暇というわけではないのですが,ごはんのお誘い待っています.せっかく東京にいるので,色々な人とお会いしてみたいです.

 

入学式に行きました.大学院の入学式なので某ジェンダー絡みの祝辞の方ではなく,「忖度」という単語にかかわる祝辞を聞きました.なかなか考えさせられるような内容で,人文社会系研究科長の悲しみと憤りを感じました.ぜひ読んでください.リンクを貼っておきます.

平成31年度東京大学大学院入学式 人文社会系研究科長式辞 | 東京大学

 

大学院生活をこれからこなしていくうえで,研究室以外に居場所を作るためにサークルに入ることにしました.サークル自体は4/2に駒場で開催されていたサークルオリエンテーションに出向き,色々見てきて入るサークルを2つ決めました.

一つは作曲サークルGCTです.駒場に部室もあり,作曲に関する情報交換なども多く,年4回?のコンピでCDを出しているようです.私も5月祭に出す新入生コンビに曲を提出しました.

東京大学作曲研究会GCT (@GCT_UTokyo) | Twitter

 

もう一つが麻雀サークル白です.学部のころはずっと競技麻雀サークルに入っていました.競技麻雀とはギャンブルではなく純粋なゲーム,競技として行う麻雀のことで,賭け,タバコ,酒などがナシの競技として麻雀を追求します.最近はMリーグなどで競技麻雀でちゃんとしたプロが生まれたこともあり,個人的に熱があります.ただ,白は今部員不足で開店休業状態にあるので,部員を集めつつのんびり活動をしていきたいです.

東京大学麻雀サークル白 (@utmj_white) | Twitter

 

あとイラストも続けてぼちぼち描いています

 

 

また,4月にいきなり泊まり込みの研究会がありました.大学院で専攻を変えたため,この分野で初めての研究会でしたが,今までの分野とはだいぶ違って新鮮で興味深い研究も多く,非常に刺激を受けました.

前々から言われていた競技プログラミングもこのタイミングで始めました.研究会にいた人たちは本当にすごい人が多く,私はまだまだひよっこですが,頑張っていきたいです.

 

4月の近況報告としてはこんな感じです.奨学金と授業料免除の結果は6月上旬に出るとのことです.研究の内容は具体的にお話しするのが難しいので,趣味の話が中心となりましたが,大学院生活でも趣味と研究に全力尽くしていきたいです.

 

Amazon欲しいものリスト

www.amazon.jp

 ↑polcaでのクラウドファンディングは授業料免除申請で「支援者あり」と判断されてしまうため,4/1よりAmazon欲しいものリストに一本化しました.

【近況報告】大学院の入学手続きが完了しました

こんにちは.

 

無事,東北大学を卒業することができ,入学手続きと引っ越しが完了しました.

 

 

t-ritama.hatenablog.com

 

12月末に書いた上記記事では,多くの反響や応援メッセージ,支援をいただいて本当にありがとうございます.

2016/5の記事に続いてネット上の人たちの優しさに触れることができ,来年度からの生活を頑張っていこうという気持ちを再確認しました.

 

また,なんとか前期も休学せずに大学院へ通う決意をさせていただきました.

 

 

今回は,前期分の授業料免除申請をしてきました際,授業料免除と独立生計についてお話を伺ってきたのでその話をします.

 

まず,一番大事なことなのですが,クラウドファンディングを利用すると,授業料免除されないことが分かりました.

具体的には,クラウドファンディングで「支援がある」と,独立生計の条件が認められず,独立生計による授業料免除は申請が出来ない状態となります.

 

また,独立生計の審査は半年前まで実績になりますので,今回のクラウドファンディングは,2019年4~9月の授業料免除申請に関わります.が,元々前回の時期で説明した通り,2019年4~9月は独立生計条件を「前学期学部生」という事実のせいで満たさないので,結果的に3月まではクラウドファンディングしても問題の無い状況でした.

今後に関わってくるのは,2019年4月以降です.この時期にクラウドファンディングによる支援を受けると,半年後の授業料免除の対象から外れるということになります.「2019年3月までならクラウドファンディングは大丈夫,それ以降は金銭ではなく,物で支援を受け取るようにしてください」と説明されました.

以上の懸念を除けば,親の扶養から外れているという事実により,基本的に独立生計を認められ全額免除になる見込みというお話をいただきました(やったー!).

また,前期の授業料ですが,独立生計に依る授業料免除は叶わないため,一応可能性のある両親の年収による授業料免除申請を行いました.

 

さらに,奨学金についても,機関保障を用いてJASSOの奨学金の取得が可能というお話をいただきました.実際にもらえるかは申請してみないと分からないとのことですが,奨学金をいただけるとなると,来年度からの生活は相当楽になります.

 

 今回,入学料の28万円と,引っ越しの費用21万円,他の諸費用などを前回の記事によりいただいた寄付によって賄わせていただきました.前期の授業料が免除されなかった場合は,前回の支援と学部生のころの貯金で何とかする予定です.本当にありがとうございます.

 

 

また,3/31までとなりますが,polcaでの学費生活費のクラウドファンディングを再開設しましたので,Amazon欲しい物リストへと一緒にリンクを下におかせていただきました.また支援していただける方はよろしくお願いします.

polca.jp

www.amazon.co.jp